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株式会社ディーファ
⻄川哲也
公認会計士・税理士事務所

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[解説]

30歳前の息子さんを昨年自社に迎えた社長とお会いしました。

 

社長「このごろ、会議続きで時間がとられてるんです」

西川「あれ?社長、会議は嫌いだったんじゃなかったですか?」

社長「最近人を迎えて、部長として私の下に置くことにしたんですよ」

西川「どんな方なんですか?」

社長「業界のなかである程度しっかりした会社にいた人で、
   その部長がいろいろ会議を主催してるんです」


この社長はグリグリに会社を引っ張ってこられていたので意外でした。


西川「次の代のことを考えると息子さんだけの力じゃなくて、
   チームをつくっていかないといけませんからね」

社長「そうなんです。
   でもホントに考えてるのは、もっと単純なことなんです」

西川「と言いますと?」

社長「息子はまだまだ若いので、指導しないといけません。
   でも私が直接指導すると、星一徹になってしまいますからね」

西川「社長だったら、ホントにちゃぶ台ひっくり返しそうですからね(笑)」


これはあるところで教えてもらった話ですが、
中小企業の経営者親子は、二つの帽子をかぶっていると言われます。


一つは、上司・部下という組織のなかでの役割としての帽子。
もう一つは、親と子という家族としての関係性の帽子です。


二人で話をするときは、その関係性がごちゃごちゃになりがちです。


社長は組織の帽子をかぶって話をしているつもりでも、
後継者さんは家族の帽子をかぶっていて、素直に聞けない。


また逆に、後継者さんは組織の帽子で一生懸命訴えても、
社長は、子供の甘さが気になってつい感情的になってしまう。


そのようなことが常に起きているように思います。


この会社では、息子さんが会社に入社されてから、
毎月の業績を一緒に確認する機会を持つようにされました。

そしてその場に私たちもご一緒するようにしています。


・わが社は、なぜいまこのビジネス形態にたどり着いたのか

・いまから、どこが勝負のしどころなのか

・やらないといけないことは何か

・やってはいけないことは何か


先代としては、後継者に伝えたいことがたくさんあるはずです。


でも、言い方や言う場面を間違うと小言になって効きません。


ところが、先代が会計事務所担当者へ話すという構図であれば、
先代も、一緒に聞く後継者さんもストレスがありません。


社内の人間ではないので、同席する側もストレスがありません。
むしろ後継者さんを長期でサポートするうえですごく意味があります。


社外の人を交えて定期的に2人で話す機会は
後継者のトレーニングとして、非常に良いことだと思います。
みなさんの会社でもぜひそんな機会を作ってみられてはいかがでしょうか?


※一部脚色しています。